Feb 03, 2010
データ復旧の準備を事前に
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東日本大震災で母、妻、孫の3人の家族を亡くした男性が、「孫の供養に」と所有するアパートを無償で提供する。子供のいる家族を支援したいと修繕、14日に第1号となる家族が入居。「子供がのびのびと遊べ、笑い声が聞こえるようになればいい」と、つらさをこらえ、汗を流している。
宮城県石巻市で不動産業を営んでいた中里勉さん(61)は3月11日、託児所から連れ帰った孫の男児(4)と妻と母を車に乗せ、避難しようとした。そこを津波が襲った。妻は「お母さんを頼みます」と、孫をおぶって2階に向かった。
車から半身不随の母を抱き抱え、妻に続こうとしたところ、津波で1階天井まで押し上げられた。天井をこぶしで突き破り、母を天袋に上げようとしたが、冷たい水は体温を奪う。
「今までありがとうだったね。申し訳ないけど先に行くね」。母は次第に冷たくなった。「母を畳に乗せました。つらかった」
泳いで階段にたどり着き2階に上がったが、妻と孫の姿はなかった。震災3日目、孫は妻と手を握り合った姿で見つかった。
その後、中里さんは避難所などで過ごすうち、子供たちが気兼ねしている様子なのが気になった。死んだ孫と同じような子供たち。「思う存分、のびのびと生活させてあげたい」と思うようになった。
幸い、アパートをいくつか所有していた。被災したものの修繕すれば住める物件を、小さな子供を抱える家族に優先的に無償で提供したい−。趣旨に賛同した全国の建築や職人のボランティアが、手弁当で協力してくれた。
3戸がほぼ入居できる状態になり、14日、中学2年と小学2年の子供を抱えた母親が入居。最終的に13家族に提供することになった。
中里さんは「仮設住宅の数は足りないし、当選しても期限が区切られる。生活が軌道に乗るまで、安心して住んでもらいたい。亡くなった3人も喜んでくれる」と話す。(杉浦美香)
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北沢俊美防衛相は13日、沖縄県の仲井真弘多(なかいま・ひろかず)知事と県庁で会談し、米軍普天間飛行場(同県宜野湾(ぎのわん)市)の代替施設について、21日開催予定の日米安全保障協議委員会(2プラス2)で同県名護市辺野古に「V字形」の滑走路2本を建設することを決めると伝えた。自公政権下の日米合意案に回帰した形だが、米側にも嘉手納基地(同県嘉手納町など)への統合案が浮上するなど、事態打開のメドは立っていない。
北沢氏が「V字形で調整したい」と切り出すと、仲井真氏は「住民の納得がないと進められない」と県外移設を求めた。仲井真氏は米軍の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの普天間配備にも拒否姿勢を示した。
北沢氏の訪沖は地元の頭越しに日米で合意したとの批判を避ける狙いがあったが、2プラス2直前であり「通告」に等しい。以前は辺野古移設を条件付きで容認していた仲井真氏と、民主党政権との溝の深さを浮き彫りにしただけだった。
米国では米上院軍事委員会のレビン委員長らが先月嘉手納統合案を提言した。現時点で米政府は辺野古移設を推進する立場だが、嘉手納統合案を本格検討せざるを得ない事態となれば混迷は一層深まる。
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東日本大震災と原発事故で苦境にある福島県南相馬市を支えるため、杉並区と北海道名寄市、新潟県小千谷市、群馬県東吾妻町の4区市町が手を結んだ「自治体スクラム支援会議」の結成から約2カ月。都道府県の垣根を越えた連携によって、各自治体ができることから被災自治体を支える仕組みができあがりつつある。一方で、国の財政的援助を得られないなど課題も出ている。(土樋靖人)
■避難者受け入れ
杉並区が南相馬市、名寄市、小千谷市、東吾妻町とそれぞれ災害時相互援助協定を結んでいる縁で、同区が軸となり4月に同会議を発足させた。復興に向けた支援は長丁場になるが、自治体には財政力の差があり、単独での支援では負担になるところも出てくる。スクラムを組むことで、手厚く息の長い支援が可能になるという。
震災直後、杉並区は東吾妻町にある区保養所に南相馬市からの避難者を受け入れた。6月7日現在の避難者は164人にのぼり、区と町が力を合わせてケアにあたっている。
また、杉並区は5月から3カ月間、南相馬市に職員を7人ずつ派遣(うち4人は8月末まで)。小千谷市の避難所にも保健師を派遣した。名寄市も物資提供や職員派遣をするなど、相互に力を出し合っている。
こうした動きのほか、会議を構成する4自治体は国への陳情活動でも南相馬市をバックアップ。5月、放射線量は低いとして、南相馬市内の一部に設定された「緊急時避難準備区域」の基準撤廃か見直しにより、病院の入院、学校の運営、仮設住宅の建設、避難者の生活保護費全額国庫負担をするよう関係大臣に要請した。
■連携拡大に壁
一方で、区市町村レベルの連携には課題も−。
杉並区危機管理対策課の寺嶋実課長は「現在の災害救助法では、県同士の支援には国から財政的な補助があるが、市町村間の支援に対する制度的な補償はなく、支援拡大の壁になっている」と語る。
このため4首長らは会議発足後、菅直人首相に面会し「自治体スクラム支援」を新しい仕組みとして位置づけ、財政措置を含めた国の支援対象とするよう求めた。しかし、これまでのところ国の財政措置などはない。
こうした区市町村レベルのスクラム支援のルール化や国の財政支援の明文化をはじめとする災害救助法の見直しについては、全国市長会も6月8日、国に働きかけていくと決議した。
■変化するニーズ
震災から3カ月を経て、被災地のニーズも変わってきている。派遣職員の仕事も当初は支援物資関係の手伝いが中心だったが、現在は仮設住宅の受け付け、支援金の給付などの業務が中心になりつつある。
杉並区は、9月以降の職員派遣は8月末に検討するとしているが、「建築やまちづくり関係の職員を派遣することになるのではないか」と寺嶋課長は推測する。
被災地では仮設住宅への入居が始まっており、物資面ではテレビや冷蔵庫を送ってほしいといわれている。「支援の重点が生活再建に移行する中、物資より義援金が大事になってくるのではないか」と寺嶋課長。「連絡を密にとりながら支えていきたい」としている。
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